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【社説検証】民主党敗北 小沢氏喚問求める産経 朝日は利益誘導を批判(産経新聞)

 民意は甘くはない。2月21日に行われた長崎県知事選で、民主党など与党3党推薦候補が自民・公明両党支援候補に敗北した。昨年夏の衆院選で政権交代を実現した民主党が急速に支持を失いつつある現状が明らかになった。

 6紙のうち産経、朝日、毎日、日経の4紙が、同じ与野党対決構図による東京都町田市長選の与党推薦候補の敗北と併せて論じている。

 とくに長崎県は衆参両院議員すべてを民主党が占める。知事選での惨敗の主因は、民主党の「政治とカネ」にあった。

 しかし、鳩山由紀夫首相の偽装献金事件や、小沢一郎幹事長の資金管理団体の土地購入をめぐる事件での両氏の政治責任を追及する度合いで、各紙の論調には濃淡が見られた。

 産経は、首相が「政治とカネの問題の影響を受けた」と選挙の敗因を語り、小沢氏も「プラスの要因に働いたはずはない」と述べたことにふれ、「そう語る以上、国政調査権に基づく証人喚問に応じるなどして自浄努力を示す必要がある」と論じた。民主党の閣僚や議員にも「小沢氏に対し、証人喚問などに応じることを促すとともに、改めて進退の判断を求めるときである」と迫っている。

 東京も小沢氏本人に対し、「国会での説明に進んで応じるべきだ。場合によっては、進退を含む厳しい対応も必要」と厳しい。毎日は小沢氏に「厳しい世論に、もう少し謙虚に耳を傾けたらどうか」と言い、鳩山首相には「自らが小沢氏に国会で説明するようもっと強く求めるべきである」と直言する。

 小沢氏の「国会での説明」については、産経だけが偽証すれば懲役刑にも問われる「証人喚問」を強調し、政治責任を厳しく問う姿勢を見せた。本人が拒否できる「参考人招致」では真相があいまいになる可能性もあるからだ。

 朝日は、小沢氏の元秘書で起訴された石川知裕衆院議員の辞職勧告決議案がたなざらしになったことに論及し、その採決と小沢氏の参考人招致を「最低限のけじめ」としたうえで「政治家本人の監督責任の強化や企業・団体献金の禁止など、政治資金規正法の抜本改正の議論も、予算審議と並行して進めてほしい」と注文をつけた。

 読売は、民主党が国会招致に応じるなど説明責任を果たさなければ「参院選まで逆風が吹きやまない」と警告する一方で、長崎県知事選の別の敗因を挙げた。出口調査では候補者の景気・雇用対策を重視したとの回答が圧倒的に多かったと指摘し、選挙結果を「鳩山内閣の経済政策への不満が地方に根強いことを示した」と分析した。

 朝日も、疲弊する地域社会の立て直しが最大の争点だったとし、にもかかわらず民主党が「政権党の強みをちらつかせて、自民党を支援してきた業界団体を引きはがそうという利益誘導まがいの姿」を見せたのが敗因と断じている。

 一方、日経は「米軍普天間基地の移設問題の迷走など鳩山政権の政策遂行力にも不満が募っている」とし、産経は「最近は北海道教職員組合の違法献金事件も加わり、政権政党が疑惑にまみれた印象を与えている」とも指摘している。

 自民党がこの機を反転攻勢のきっかけにできないでいるのが非常に残念だ。まだまだ二大政党制とはいえない日本の政治状況である。(鳥海美朗)

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